カラダはタンパク質で作られる
「たんぱく質はカラダを作るから大事なんだよ。」
という事が言われます。こう聞いて、
「たんぱく質大事!たんぱく質摂ろう!」
と思う人は少ないですよね。そもそも、”カラダを作る”ということって、どういうことかわかっているようで意外とわかっていないという人は多いんじゃないでしょうか。
今回は、カラダの作られ方(でき方)のお話です。
人間は生物
人間だけでなく、犬や猫などの動物や花や木の植物、魚や昆虫などは、ひとまとめにして”生物”と呼びます。生物とは、簡単に言うと、”生(きている)物“です。
『生きている』とはなにかというと、哲学的な話になりかねないので置いておきますが、ざっくりいうと、エネルギーを摂って、エネルギーを元に活動できていることです。(こういうと、ロボットも生きているといえる気がします。)
エネルギーを摂るというのは、人間でいうと食事をすることで、食べ物がエネルギーに変わって心臓や脳などの器官が活動できるようになるための力を得るということです。ガソリンとエンジンの関係ですね。
では、改めて”カラダを作る”ということが、どういうことかというお話です。
生物は細胞でできている
すべての生物は、細胞からできています。1つの細胞だけで生きているものを単細胞生物といいますが、人間などは、たくさんの細胞が集まってできています。1つの細胞は小さいですが、人間の場合は37兆個の細胞からできていると言われています。(昔は60兆個言われていましたね。)
たんぱく質がカラダを作るというのは、ものすごく簡単に言うと細胞を作るのにたんぱく質が必要だからということですね。もちろん、脂質や糖質などの他の栄養も必要なのですが、たんぱく質は非常に多くの役割を持っています。(他の栄養素も多くの役割を持っているかもしれないですが、今の所たんぱく質の研究が一番進んでおり、多くの役目がわかってきています。)
細胞と栄養の関係
細胞における3大栄養素の役割をざっくりいうと下記のような役割があります。
・糖質
①細胞が生きるためのエネルギーの元
②細胞の識別と受容体
・脂質
①細胞膜を作る
②ホルモンを作る
・たんぱく質
①山程の役割
細胞には体の構造を作る、食べ物から栄養素を取り込む、栄養素をエネルギーに変換するなど、270種類以上の役割があると言われています。
細胞は、
①染色体(DNA、タンパク質)
②細胞膜(脂質、タンパク質)
③細胞壁(炭水化物)
④細胞質基質(水、タンパク質、無機質)
からできており、多くのタンパク質で作られています。人のカラダの構成成分もタンパク質が、20%を占めているのですが、細胞も多くのタンパク質でできているんですね。
タンパク質と一言で言ってしまうから、ややこしくなっていますが、タンパク質は10万種類以上あるといわれています。10万種類ですから、まだまだ解明されていない機能もあると考えられています。糖質や脂質にももしかするとまだまだ解明されていない多くの役割があると思われますが、タンパク質の役割は非常に多岐にわたります。
タンパク質の役割
10万種類の役割がありますが、その中で代表的な機能として7つの機能があります。
- 酵素たんぱく質 生体内反応の触媒
- 構造たんぱく質 結合組織、細胞間などの構成成分
- 収縮たんぱく質 筋肉の収縮、細胞の運動に関与
- 防御タンパク質 整体の防御反応に関与
- 輸送タンパク質 物質輸送に関与
- 調節タンパク質 代謝調節に関与
- 貯蔵タンパク質 栄養
なんだか、堅苦しくなってきましたが、知ってみるととても簡単なので、次回はタンパク質の役割について書いてみますね。